2022年3月13日日曜日

シャトーペスキエ キュヴェ・テラッセ























セパージュは、グルナッシュが70%で、
ラーが30%です。

葡萄の完熟度が問題でしょうが、シラー
が、逆の比率なら、最大公約数なワイン
にならなかったかも?です。

果実味優先で、タンニン少々のグルナッ
シュを多くして、タンニン優先のシラー
を少なくしてる、このあたりのバランス
が、最大公約数のゆえんなんでしょう。

これで終わりだったら、ツマンナイワイ
ンなんですが、そんなことが、あろうは
ずも無くですよ^^

あまりにも最大公約数な基準で、個人的
には、モヒトツなんですけど、ロバート
・パーカーさんの超有名なあの本、ワイ
ン・アヴォケイトの評価ポイントが高い
んです。

2005 90pt(NO169 Feb2007)
2005 92pt(NO175 Feb2008)
2006 90pt(NO181 Feb2009)
2006 90pt(NO178 Aug2008)
2007 91pt(NO183Jun2009)
2009 90pt(NO190 Aug2010)
 
だから、「美味いのか?」なんですけど
ね^^

実際この価格帯で、この得点。

これってスゴイですよ。

さて、このワインの味わい、これが、ま
さに「ローヌの美味い」のモノサシです。

極端な言い方だと、「スプ~ンですくえ
る」ようなワイン。

大文字屋的言い方なら、ケチャップような。

グラスを光にかざしても、当然、向こう側
は、見えません。とびっきり濃厚な果実感
を伴って、口腔を通り過ぎ、感じる後味は、
樽のニュアンスです。

ヴァニラとか、たばこ、レザーなんかです
ね。←あくまで「ニュアンス」です。

皮ベルトの味がリアルにしたら、悲しいで
し、それを売って「しまった」と後悔す
るのは嫌ですし^^

誰にでも受け入れられて、それでいて、積
的に「味を探れば」発見がある。このあ
たりが、大人気である理由でしょう。

ローヌのワインの特徴である「獣」のニュ
ンス、これも、完備されてます。

リアルに獣の味が、って、獣ってどんな味?

平たく言えば、シャウエッセンとかのイメ
ジですかね^^

お肉の脂、その香ばしさなんかです。

このワインには、意識して味を探る事が前
ですが、ちゃんとあります、獣のカンジ
が。

大文字屋サン、これって美味しいワインな
ん?←ハハハ、獣って、あくまで「隠し味」
ですから^^

冗談は、さて置き、このワインのバランス
って秀逸ですよ。

まぁ、飲めばわかる。

なんや、この長ったらしい、ど~でもエエ
話は!結局「飲めばわかる」って!

まぁ、そう言わずに、飲めばわかります^^

そんなワインです。



ザブ シラーズ






















さて、シラーズです。

「玉石混交」って言葉が一番シックリ来る
品種じゃないでしょうか。

難儀なことに、どんなにイマイチなシラー
ズでも、グラスに注いだ瞬間は、果実味満
載ってカンジで、基本「飲てしまう」ん
ですよね~

我々酒屋が色んなワインを飲める機会の試
飲会では、バタバタと試飲してしまって、
ワインを開かせる事なくテイスティングし
てしまい、実際に飲んでみて、ド・タンニ
ンが大爆発し、知覚過敏の歯根と、舌の根
っこのあたりが痺れて、痛くてと、こんな
事態になりがちなんですよね。

このあたりの事も充分含めて、このザブシ
ラーズ入念にテイスティングしました。ご
安心ください^^

凶暴なタンニンが出来ちゃう原因って、結
局未熟なブドウが多く含まれるのも大いに
関係するんですよね。

元々シラーズって、温暖な気候を好み、樹
勢も結構、強かったりするんで、適正な選
別を施し、収量をある程度抑えないと大味
なワインになりがちなんですよ。

ザブについては、この辺りもていねいに作
業がなされているそうです。

それについては、呑めばわかりますね^^

グラスに注いで即のギュッとした果実味か
ら、次第に湧き出してくる果皮由来の渋と
樽熟由来の苦味に思わず身構えてしまいま
すが、大丈夫です。見事にバランスを取っ
てくれています。

心地よい苦渋で、紅茶を思わせる芳醇な渋
や、深煎りのブラックコーヒーに存在する
酸も感じ取れます。

ホント、この価格にしては、充分ゴージャ
スな仕上がりだと思います。

リッチなシチリアのシラーズ、ちょっといいですよ^^


2022年3月12日土曜日

サンコム リトルジェームス・バスケットプレス

なんともかわいいエチケットのワインです。

商品名にもなっているリトルジェームス君
とは、オーナーのお子さんだったかな?

元気のいいお子さんで、傍若無人にブドウ
を踏んづけて、搾汁してるイラストとなっ
ています。
 
ホントのトコ、ジェームスさんはどんな人
なんでしょうかね・・・

もうだいぶお年かとって、その情報必要?

グラス、なかなか深い色合いしてるでしょ~

実際は、もう少し鮮やかな赤なんですけどね。

グラスに注ぎ入れて、グラスをクルクル・・・

しばらくすると、真っ赤な果実の少し酸を
感じる甘い香りが、「ほわ~」っと漂って
きます。

口に含めば、果皮のミネラルを少し感じつ
つ、果実の旨みと甘みが、じんわりと、口一
杯に広がります。

更にグラスの中で空気と触れ合わせて口に含
むと、タンニンが柔らかくほどけて、果実の
甘さと混ざり、芳醇な紅茶を思わせる旨みへ
変化して行きます。

ワインを呑みこんで、長く続く余韻は、甘さ
と渋さを感じる味わいです。

まるで、皮ごと少し硬いスモモをかじったみ
たい。真っ赤な花びらを噛み締めたニュアン
スもあるなぁ~

極端な苦味や渋さが無いので、どなたでも飲
み易く感じて頂けるんですが、飲みやすいか
ら、単純なワインか?の問いには、「NO」
ですよ~と、キッパリ断言できます。

追加情報ですが、ノンフィルターでボトリン
グされてまして、なかなか緻密な味わいなの
です。

ワインを初めて飲む方にも、飲みなれた方に
もオススメできるワインですね。



サンタアリシア ソービニオンブラン

しかし、このワインも、激しいコスパです。

通常この価格帯の白ワインは、味わいが薄っ
ぺらいんですよね。原料のぶどうの「未熟
さ」を感じちゃうんですよね~

でも、このサンタアリシアは、程度な濃さが
あるんですよね~ワインの温度が低いと、辛
口白ワインのオヤクソク、果皮由来のミネラ
ルの苦渋が感じられます。

この苦渋が、唾液腺を刺激してくれて、食欲
のスイッチが入る。食べ物と合わせて楽しむ
「食中酒」の大切な役目です。

食欲のスイッチを入れたミネラルは、口の中
でサッとほどけて、ここ数年のソービニオン
ブランの流行でしょうか、レモングラスを感
じるスパイシーなニュアンスが前に出ます。

さらにここから温度が上がると、グレープフ
ルーツ果汁から苦味と渋さを抜き去ったよう
な旨味が湧きだしてきます。

ワインを呑みこんで、しばらくすると、最初
のミネラルの苦渋が、じわ~って湧きだして
きて、口の中が甘ったるくなるのを防いでく
れます。

爽やかで、スパイシーな刺激が、程よくあ
まさに食中酒として使えるワインですね~

安いんですが、満足感、高いですよ~
















メッツオ ベルジュラック・ルージュ

 

ベルジュラックは南西地区なんですよね。
その他だと、カオールとかガスコーニュと
かガイアックとか^^基本的に黒っぽい色
調の、濃厚で苦渋味がキツいのをセレクト
する傾向にあるみたいです。
 
このメッツオもプラ~っと試飲してて美味
いなと思って、資料を見ると、やっぱりス
ッド・エスト^^
 
葡萄の品種にかかわらずスキみたいです。
 
因みにこのワインの品種は、メルローです。

ふ~んメルローか。どうせ飲みごたえしな
いお優しいワインなんでしょ?」ってなり
ません?普通。
 
このワインを呑めば、メルローはソフトで
柔らかな味わいでないと思い知らされます。
 
香りは別にして、味わいは超深煎りのコー
ヒーの濃いやつを飲んで感じる苦味と、後
味に残る酸味がそっくりなんですよ。エス
プレッソコーヒーの後味に残るアレです。
 
それから、メルローなんで、土っぽいニュ
アンスもありますね。力強いって表現すり
ゃ、一般的に伝わるのかな?
 
樽熟成してるワインも半分くらいブレンド
されてるんで、苦味も結構あるんですよね。
 
ワインが空気となじむと、樽の苦味が、バ
ニラの甘さと香ばしさに変化し、果皮由来
の渋は、紅茶の芳醇な渋へ姿を変え、ドラ
イフルーツを思わせる凝縮した果実味が湧
き出します。
 
これ、なかなか、骨があって美味いですね。


パンチの効いた苦渋味のワインが欲しいそ
このあなた。


これですよ~ ☆ザ☆フルボディ!



2022年3月11日金曜日

レ・フルリーヌ ルージュ

ラングドックのシラー主体の赤なんですが、
スミレを思わせる香りが、まずは、エレガン
トな印象を感じさせてくれます。

通常シラーと言えば、酸を含まない赤い果実
を思わせる、どちらかと言えば、ダラッとし
た香りがするんですよね。このワインには、
酸を少し含んだエレガントな香りがします。

口に含めば、シラーなら、酸を含まない濃い
果実味を感じますが、このワインは、シャキ
ッとした酸があり、言われるまでシラー主体
であることに気づけないんですよ^^

空気を含ませていくと、シラーらしい骨太な
タンニンが湧いてくるのですが、心地よいと
ころで安定するので、シンドさがありません。

スミレの香り、かすかな胡椒の香り、酸を感
じる果実香と複雑でエレガントな少し飲みご
たえ系です。焼いたお肉と是非!



2022年3月5日土曜日

オノロベラ モナストレル フミージャ・オーガニック

 

フミージャのモナストレル100%です。平
たく言うと、ムールヴェードル100%のワ
インです。

さて、フミージャとは、どんなところ?←高
原の盆地みたいな環境で、夏場は40度まで上
がるそう。そして、降雨は少なく日照時間も
長いんだそう。

冬場はと言うと、高原のため氷点下。なんと
も、寒暖の差が大きな気候なんですね。

そんな気象条件で育つブドウは、しっかり色
づき、水分の少ない状態で完熟するそう。

そういう情報を入れ込んで、グラスに注ぐと
スパイシーな香りに、真夏の日差しに鍛えら
れた真っ黒な果皮を連想しますよね。

この、真っ黒な果皮から骨太のタンニンが抽
出されるんですよね。

なので、飲むときは、大ぶりな赤ワイングラ
スをオススメします。

しっかり空気となじませて、開かせると、ザ
ラついたタンニンのキメが揃い、すこしだけ
柔らかな印象に変化します

グイッとくる、飲みごたえ系をお探しなら、
コイツじゃないですか?