2018年10月24日水曜日

コン・ウン・パール レッド


このワインは、業務用のお客さんからの「とにかく苦くて、渋いワインを探してほしい」と言う要望に応えたワインになります。

インポーターの資料によると「モナストレル種とプチヴェルド種織りなす赤のハーモニィは、チェリーの様な果実感を心地よい持続感で包み込んでおります」なんて書いてありますが、こういうのを「心地よい」と言ってもいいんでしょうか??

大文字屋的には、このワインの果実感は、ややドライで、あまり果実甘さを感じません。なので、舌に直接果皮のタンニンが届くため、普通のワインより苦渋さが強く感じられます。

香りは、真っ赤な花、と言ってもバラのイメージではありません。ハイビスカス?フリージア???まぁ、酸を含まない花の香りに、白胡椒や山椒を思わせるスパイシーな香りが絡みついてる感じです。

そのため、胡椒をかければ、美味しさ度があがる肉料理に合うんですね。香りのイメージとして、麻婆豆腐の中華山椒にも通じるものがあるんで、相性はいいでしょうし、麻婆豆腐のしびれる辛さと、ワインの強い苦渋味が何とも言えない相性なんですよね。

あと、タニックなワインにお試しいただきたいのが、野菜の青っぽさを前に出した料理です。たとえば、ゴーヤチャンプル。ワイン単体で飲んでると、味わいの奥底に隠れている青っぽいニュアンスを味わいの最前列に引っ張りだしてくれるので、ワインの味わいのボリュームが上がる感じがします。

赤ワイン⇒お肉 こればかりだと面白くないですよ^^

2018年10月9日火曜日

ベルベラーナ ドラゴン テンプラニージョ

インポーターのコメントによると、芳醇なフルーツのぶーけがあり、充実した果実味の「スペインワインらしいワイン」との事なんですが、はてさて・・・

確かに、香りは、華やかですし、味わいも、濃い目の果実感と適度な渋があって、バランス良好なんですが、ワインを飲みこんで、しばらくすると、口の中が、イガイガするくらいのタンニンが爆発するんです。

これ、不思議なワインですわ。

飲んですぐの段階だと、きっと仕入れていませんね。柔らかな印象だったのが豹変するかのような渋さです。歯がキュッキュ言う渋さ←伝わっていることを望みます。

でもでも、そう負い味わいを求めておられるお客様も一定数おられるわけで。

苦渋ワインがお好きな方は、ちょっと試してみられるのも一興かとおもいます。

テヌータ ロセッティ トスカーナ ビアンコ

トスカーナの赤ワインが果実味推しになった流れで、試飲会で横に並んでる白ワインも試飲してみましたら、グラスを二度見するくらいの爽やかさで、即仕入れ決定です^^

香りは、新鮮なグレープフルーツそのもので、味わいも香りの印象通りの柑橘系の爽やかな酸味を感じます。

口の中で温度が上がりだすと、パイナップルやマンゴーを思わせるじわっとした甘みも感じられて、味わいが分厚くなってきます。

冷たいと、キリッとした酸味で、そこから温度が上がるのに呼応して味わいが分厚くなるちょっとリッチなワインです。



アンティコ コッレ キャンティ・コッリセネージ 750ml

キャンティって、フルーティで中程度の濃度の、あんまり使いたくない表現なんですが、飲みやすいワインですよ、と説明するのが一番伝わるんじゃないかなぁ、とおもいます。

このワインも、見事にミディアムボディで、見事にシンドイ酸や苦味もなく、スルスルと飲めてしまいます。

ふんわり、柔らかな印象のワインですね。例えば、カカオっぽい味わいの イ・ムーリ ネグロアマーロなんかを飲んだ次の日にこのキャンティを飲んだりすると、メリハリのあるワインライフになるんじゃないかなぁ~って(笑)

ホッとする味わいのキャンティです。いかがでしょ?

アンティコ コッレ トスカーナロッソ 750ml

最近のトスカーナのワインは、理解しやすくなりましたよね~ちょっと前の、さびた様な色合いで、フレッシュさを全く感じない妙な渋さと酸味のなんともならない液体だったのが(あくまで私見です^^)2015年ころからでしょうか、赤系果実の濃い目でフレッシュな酸味が感じられるワインがチラホラ出てきだして、それがいまや主流になってきています。
口に含んだ瞬間の印象も、チャーミングな酸味と、それを引き締める少しの渋が感じられる素直に美味しいと言える味わいです。
なので、合わせる料理は、トマト味のイタリア的な料理、ピザとか、パスタなんかが似合いますね。トマトの酸味と、ワインの味わいがリンクして、美味しさが増す感じでしょうか。
間口の広い親しみやすい味わいのワインです。美味しいですよ^^


レ・ペイロタン Vdp シラー 750ml

ボルドーやトスカーナの味わいが、果実味推しに傾いてきて、試飲会でも濃度の差はあっても、口の中がシンドくなるワインが減ってきている中でのこの味わいは、あっ、こんなのもあったねぇ~、いや、ちょっと前は、こんなのばっかりだったわ、と味わいの流行的な流れを感じたりします。

香りは、リアルに胡椒を感じるスパイシーなもので、胡椒をかけたら味わいが引き立つ料理に合わせるのがいいでしょうね。シンプルに牛肉を焼いて、黒胡椒と岩塩をかけて食べる所にこのワインを置いておけば、肉にかけた胡椒の香りとワインの香りがシンクロして、テンション上がりますよ~

苦渋ダイスキって言うそこのアナタ、コレですわ。

レ・ペイロタン Vdp メルロー 750ml

いや~久々のヒット??←でますね、疑問符(笑)ヒットでいいんでしょうかね、これは。

とにかく歯がギシギシ言うくらいのタンニンなんですよ。インポーターの資料によると、完熟したブドウだけを選んで3週間発酵と醸しをやって、ブドウの持つしなやかなタンニンとしっかりした骨格をワインにつけているとの事ですが、このゴリゴリのギシギシなタンニンをしなやかと呼んでもエエのか?????←何個もでますよ^^

インポーターによると、口に含むとたっぷりの果実味が広がるらしいんですが、モノスゴイ苦渋味が広がってからの果実味なんですけどねぇ。

苦くて渋くてな味わいを求める方には、かなりオススメなワインです。いかがでしょ?ゴリゴリですよ~


2018年10月5日金曜日

アラメダ シャルドネ

チリのシャルドネです。非常に安いんですが、しっかりした柑橘系の酸があり、食欲のスイッチを入れてくれます。口の中で温度が上がると酸が柔らかになり、バニラの風味がじんわり感じられます。

良くできた食中酒だと思いますよ~

2018年10月4日木曜日

ティレルズ オールドワイナリー ピノノワール 750ml


このワイン、大文字屋がセレクトするワインから一線を画している気もしなくはないんですが、こういう「しみじみ、シミウマ~」的なのも実は、好きなんです。グラスの色も、薄いですが、味わいの要素が、数多く感じられます。

柔らかな果実味と、それを支える華奢なタンニン。この華奢な感じが、何とも「しみじみ」してるんですよね~

そうそう、このワイン、商品名を隠して、ちょっと高めのキャンティですよ~なんて言われたら、品種は違えど、信じてしまいそうな味わいなんですよね^^

こういうしみじみ系も、たまには、いいもんですよ^^

ティレルズ オールドワイナリー シラーズ


さて、ビンテージが変わりまして、2016年のを飲みました。これ、断然良くなってますね~  

注いで即は、シラーズらしいまったりした赤い果実味なんですが、スワリングして、空気と触れ合うと、濃度が上がりだし、苦味と渋さが湧き出てきます。スモーキィなニュアンスも感じられますね。初めのまったり感は、どこへやら。

なかなかの飲みごたえ系のワインです。

香りは、果皮の油脂分に由来する胡椒系のスパイシーなものです。思わず、試飲リストに書いた「スバラ~」の文字が全てを語ります。美味しかったですよ^^

そうそう、香りが胡椒なんで、お肉。←これ、ワインを調味料の香りに見立ててペアリングする手法ですね。これは、お肉が主役で、ワインは、脇役です。なぜならば、引き立つのはお肉だからです。料理に合うワインですね。

大文字屋的には、ワインを主役にして、料理を脇役に置いたペアリングを提案させてもらいます。例えば、苦渋強めなシラーズに、ゴーヤチャンプルや青椒肉絲なんかの野菜の青っぽさが味わいの主になる合わせると、お肉や、ワイン単体で飲むときより、ワインの味わいの奥底に隠れている、軸や種子の苦味やエグみ、青さを顕在化してくれて、ワインの味わいの要素として感じさせてくれるので、明らかにワインの味わいのボリュームが上がっています。

重めのワインに青っぽい味わいの野菜料理、お試しください。きっとワインの新しい扉が開きます。

ステラー ランニングダック カベルネソービニオン 750ml

これ、久々に試飲リストに「バリ☆ウマ!!」って書きましたよ^^ここまで「おぉ!!」と来たのも久々ですね。

サクランボを煮詰めてジャムにしたような、練れた香りと、たる熟成由来のバニラ香に、オーブンで焼いた赤パプリカのような、甘さを含んだ青っぽい香りもかすかに感じます。

青っぽさが、ちょっと前のボルドーの美味しいワインに通じるエレガントな部分だと思います。ここに同じく果皮の油脂に由来する、胡椒を感じるスパイシーな香りも絡んできます。

基本、ブルゴーニュよりボルドー・・・いや、南西地区好きなんで、ボルドー的な美味しい表現に響いてしまいます。

ワインのイイカンジの濁り方も、南西地区的ですし、これをしてこその「バリ☆ウマ」なわけなんです。

きっと、多数派ではないにせよ「そうそう」と思って、ニヤニヤしてる人、必ずおられます。そういう方に是非。

これ、ウマイですよ。

で、ボルドー的なワインには肉と、いれば洗浄剤ならポリデント的に言ったりしますが、大文字屋は、是非、青っぽい野菜、例えば、ゴーヤ、ピーマン、パプリカが主役の料理を合わせてほしいです。葉物なら、小松菜なんかでしょう。青っぽさとほろ苦さが、ワインの持つ野菜っぽい味わいの要素を顕在化してくれるんで、ワイン全体としての味わいのボリュームが上がって感じれます。

少数派のみなさん、是非。
重たいワインには、野菜の青さを。
お試しください、新しいワインの扉ですよ、これは。

ランニングダック シラーズ

ステラー ランニングダック シラーズ 750ml
商品説明にも書いておりましたが、カカオをリアルに感じるココチヨイ苦味が看板のワインです。香りもカシスやブラックベリーを思わせる練れた果実香にカカオやバニラの香りが絡むリッチなものです。

口に含むと、カカオを感じる苦味と、黒いオリーブを思わせる風味と、凝縮感のある果実の酸があります。
ここからグラスの中で空気と触れ合わせていくと、苦味と渋さが次第に強くと言うか、濃くなってきます。

ハズレなシラーだと、飲めないくらいに渋くなるワインもありますが、ご安心下さい、ランニングダックは、心地よいレベルで苦渋味が安定してくれます。

ほろ苦さと、ドライフルーツ的な凝縮された果実感で、リッチな印象のワインですね。

そうそう、肉と合わせるのが定石のシラーズですが、ゴーヤチャンプルと是非合わせてみてください。ワイン単体だと感じられなかった、ワインの味わいの奥底に沈んでいた色んな味わいの要素が顕在化してくるんで、かなり、面白いですよ~

ウルフトラップ ロゼ 750ml

これ、ロゼワインを造ろうとして作ってるのかなぁ??

ロゼワインの作り方って色々ありまして、あっ、基本、赤ワインと白ワインを混ぜたロゼってのは、ありません。←とEUのワイン法では規定されています。(除シャンパンのロゼ)

「ロゼワインを造ろうとして」とは、最初からロゼワインを造るべく、ブドウを搾汁して発酵させるときに、果皮の色素がワインに移る前に引き上げたり、搾汁した果汁のみでアルコール発酵させて、はなっから果皮と果汁を分離してワインにしたり、赤の品種と白の品種を果汁段階で混ぜて発酵させたリ(Xワインの状態で混ぜる 〇果汁段階で混ぜる)して、「積極的にロゼワインを作っている」場合と

赤ワインの色合いをより濃いものにするべく静鎮させた赤ワインのタンクから上澄みを抜き出したものをロゼワインとしてボトリングしている場合があります。←副産物としてのロゼワインで、上澄みを抜く作業は、セニエ法って呼ばれています。

このワインは、セニエで出来ています。赤ワインの副産物的なワインですが、キチンと美味しいんですよ^^

そんな事は、まぁ、エエとして、このロゼ、冷たいと、キュッとした酸味で、辛口と感じるんですが、口の中で、温度が上がると、色んな果実の味わいの要素が開いて、ボリュームを感じることができます。

バランスの良い味わいは、合わせる料理を選びませんが、スパイスの効いたアジアンフードなんかでも、充分受け止めてくれるボリュームを備えています。

食事が楽しくなる爽やか+ボリュームなワインです。

リーベック シラーズ

 
リーベック シラーズ 750ml
たま~に、この会社みたいに、ワインが並んでるテーブルの色が白でない会場があるんですが、ワインの色合いが正確に表現できないんで困ります。あと、照明も自然光でなく、ぼわ~っと温かみのあるオレンジ色の明かりとか。なかなか現場の雰囲気を伝えるのって、難しいですよね。

さて、この南アのシラーズですが、クロスの色が青であることを考えても、かなり紫色を多く含んだ色合いなんですよね。真っ黒に色づいた果皮の色が目に浮かびます。

果皮の油脂分に由来するスパイシーな香りも感じますし、空気と触れ合ったら、シラーズらしい苦味と渋味も、ちょうどいいと感じるレベルですが、キチンと出てきます。

商品説明本文でも、お肉と合わせるのを推奨しているんですが、ここは、あえてゴーヤチャンプルなんかの、野菜の青っぽさやエグみを感じる料理と合わせてみてください。ワイン単体や、お肉と合わせていると気づかなかった、ワインの味わいの奥底に隠れてちゃ青さやエグみが前に出てきてワイン自体の味わいのボリュームが上がります。

シッカリボディのワインに野菜がメインのお料理を。←新しい発見がありますよ~~

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