神吉で「かみよし」と発音します。
環境的には、高原の盆地です。
盆地ゆえ、夏場の気温は楽に
30度を超え、
高原なので、熱帯夜が無いんです。
小ぢんまりした盆地でしょ^^
そろそろ稲刈り時期が近付いてますね~
よく寒暖の差が大きいと
おいしいお米が取れるんです。と、
お題目の様に言ってますよね。
さて、ホントのトコ、どうしていいの?
ハイ、クワシク!
稲は、8月初旬に穂が出ます。 こんな感じです。
梅雨が明け日差しが強くなり始めるこの時点で、
上への成長が完了していることが前提です。
つまり、土壌に含まれる肥料成分が使い切られて
発穂している事が重要なんです。
これについては、あとで説明します。
豊かに充実した葉が、
「盆地」ゆえの、
昼間の30度を優に超える強い日差しを受けて、
活発に光合成をして養分を多く作り出します。
葉で生成された養分を、
種であるお米に移さなければならないんですが、
稲は25度以下にならないと
活動を止めないんです。
神吉は高原なんで
普通に真夏でも夜間は20度くらいまで
気温が下がり、
養分を効率よくお米にため込むわけなんです。
寒暖の差と言うより、本質的には
「昼間30度を超えて、夜間は25度を下回る」
という意味なんですね。
先ほど書いた、
「土壌に肥料分を使い切る事が重要」
についてなんですが、
お米の旨味は、葉が光合成で作り出した
「養分の旨味」なんですね。
もし、稲の上への成長が完了して
発穂してもなお土壌に肥料分が大量に
残っていたら、根っこから残留している
肥料分を吸い上げ続けるんですね。
夜間気温が下がって稲が活動を止めたら、
稲に吸収された残留肥料成分は、
ダイレクトに種であるお米に蓄積します。
つまり、
稲の茎や葉脈を育てる窒素系肥料成分が
種であるお米に蓄積するんです。
肥料とは元来窒素系化合物で、
製法が科学的であれば、化学肥料ですし、
家畜の糞等をバクテリアで有機発酵させる
有機肥料も製法が違うだけで、
同じように窒素系化合物なんです。
お米の重量を増やすだけなら、
土壌に多く残留肥料成分を
残せば、いいわけなんです。
ただし、お米の味が苦くなり
食べた人体に化学成分が
蓄積す事になります。
洗えば落ちる残留農薬より
食べれば蓄積する残留肥料の方が
問題は大きいと思います。
これは、田植え直後の肥料過多のたんぼです。
化学肥料のやりすぎで
浮き草が大量に発生しています。
これだと、肝心の稲に栄養が行かないんで、
農家は何回も施肥をするという悪循環になり、
稲にも余った肥料がどんどん蓄積すると言う
最悪の状態になってしまいます。
これ、同じ神吉地区の別の農家の話です。
どこで作るかは、環境までの話であって、
結局、誰が、どういう考えで稲作をするかに
かかってきますよね。
その流れで大事なのが、稲作の初期段階、
田植えのスタイルです。
太植え?細植え??ナンノコトですよ^^
でも、これ、大事なワードなんですよね。
まずは、コレ見て下さい。
田植え直後の石橋さんのたんぼと、
松崎さんの田植え直後のたんぼ。
「太植え」の田んぼです。
田植えの時期は、、同じ時期に行われています。
何が違うでしょう?
それは、「ひとまとまりの苗の構成」が違うんです。
通常一まとまりの苗は。5粒の種をまとめています。
当店契約農家は、信じられないことに、
1粒で一まとまりの苗なんです。
画像見てもらったら理解していただけると思います。
あれでちゃんと植わっているんです。
太植えのたんぼは、
なんと、一まとまりを8粒から10粒らしいです。
いかにも植えてる感じするでしょ?
昔の価値観だと、太植えのほうが、
「どや、植わってるやろ、へ!」と言う感じで
かっこ良かったらしいです。
ちなみに、大文字屋も初年度は、
「大丈夫なんだろうか」と不安でしたもん^^
さて、太植えと細植えの苗が
成長するとどうなるかですよね。
しばらくした石橋さんのたんぼ
同じ時期の松崎さんのたんぼ
同じ時期の太い植えのたんぼ
どうですか?全然見た目ちがうでしょ?
さて、稲が成長すると
足元ビッシリですね。風、通りません。
梅雨時に湿気がこもり、
イモチ病なんかが発生するんで
「農薬をまかざるを得ない」状態になるんですね。
同じ時期の石橋さんのたんぼです。
違いは歴然ですね。V字型に育っています。
風通し、かなりいいんで、
地域で1回だけ散布する
アミスタートレボンだけで病気は発生しません。
この薬剤は3週間で完全に無力化するので、
お米には残留しません。
また、1粒の種がどんどん分ケツを
繰り返していくので、
力強く長い根っこが育ちます。
太植えだと、
多くの種が一度に肥料分を吸収するので、
施肥の量も多くなり、しかも
多くの肥料分が、地表近くに存在するので、
稲も長く根っこを伸ばす必要もないため、
根は短くしか育ちません。こうなると
稲が成長していく過程で、必要とする
肥料分も多くなり、慢性的に
肥料過多な土壌になってしまいます。
発穂以降も大量に
土壌に肥料が残留しているので、
実であるお米へダイレクトに
窒素系成分が蓄積されて、
苦い味のお米になってしまいます。
「あれ?このお米苦い?」と思われたら
その苦味は、化学肥料の窒素分の苦味なのです。
神吉米は、とにかく減肥料で施肥してますんで、
本来土壌の肥料分は健全な茎や、
豊かな葉を作り上げた時点で
きっちり使い切られて、
お米には豊かな葉が光合成で
生成した養分だけが蓄積されています。
豊かな太陽からさずかった栄養分です。
噛みしめると甘みが出ます。
これが本来のお米の味わいなのです。
これが本来のお米の味わいなのです。
ほぼ無農薬で、手間を惜しまず作ったお米です。
上っ面だけでない、本当の意味での安心安全なお米。
それが、神吉米です。
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